投稿日:2010年4月 9日 19:26 カテゴリ:業務拡大のタネ
最近、営業について考えることが増えました。単に自社の営業力を高めるにはどうしたらよいか、というだけでなく、レップリーガルをはじめとした法律事務所の顧客獲得の支援をしているという立場からも、営業は外せないからです。
何冊ものいわゆる「営業本」を読んで感じたのは、現代が「営業マン苦難の時代」であるということです。従来の営業マンは、情報の非対称性と人柄を武器に、顧客をうまく乗せることができればモノを売ることができました。「よくわからないけど、あなたがそれだけ勧めるのだから買うよ」というパターンです。
これに対し、現代の顧客は、営業マンから一方的に勧められるよりは、自分で調べ、他の人がいいと言っているモノを買おうという人が増えてきました。以前の「三種の神器」のように、ぜひとも欲しいというモノもなくなり、不景気で財布のひもも固いとなれば、「ノルマ達成、対前年比アップ」を至上命題とされる営業マンは、かなり苦しいといえます。
そうした状況の中で、営業マンは何をすべきかというのが、それぞれの本のキモなのですが、比較的多いのは、「営業ノウハウの標準化」と「押し付けない営業」です。
前者については、属人的な営業をやめ、営業マンとして求められる要素を成績優秀者から抽出し、それを標準化することで、全体のパフォーマンスを向上させるというやり方で、「アポイント取りの達人」からアポイント取得術を、「プレゼンの達人」からプレゼン技術を、「アフターフォローの達人」から、アフターフォローから次の顧客の紹介を受ける方法を学ぶといった具合です。マニュアル化の弊害が出るおそれはありますが、ひとつの有効な手法でしょう。
注目すべきなのは後者です。営業マンは、顧客が求める情報を提供するにとどめ、顧客が自ら判断をするまで待つというやり方です。この手法では、営業マンは「売る」というよりは「顧客の選択を支援する」という立場となります。
当社の営業が、法律事務所にとって、最適なご提案ができているのか、もっとできることがないのかを考えるとともに、法律事務所の顧客開拓という点においては、レップリーガルの質をどう維持し、かつ、法律事務所の提案の引き出しを数多く持ってもらうためにどうしたらよいかを考えていかなければならないと感じる今日このごろです。
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