投稿日:2010年7月 1日 17:48 カテゴリ:その他
前回の投稿からずいぶん経ってしまいました。今回は、法律事務所の経費節減について書いてみたいと思います。
法律事務所の経費としては、以下のようなものが挙げられます。
これらの項目の中で、どれを削るかが問題となります。
人件費関連を削ると、モチベーションが下がりますし、労働法上の制約もありますから、ここに手を付けるのは最後の手段でしょう。また、一見すると削りやすい図書研究費ですが、弁護士の場合、弁護士自身が「商品」であるため、その商品価値を維持・向上させるための費用を削ってしまうのは問題です。接待交際費や広告宣伝費も費用対効果を見極める必要はありますが、集客につながるものですから、あまり削ると本末転倒になります。
そこで私がおすすめしたいのは、導入時から時間が経っているOA機器や通信機器の見直しです。これらは、低価格・高品質化が進んでいる領域で、10年前と比較すると劇的にコストが下がっています。
たとえば、複合機。リースで契約すると、機器代金のほかに印刷1枚あたりいくら、という課金をされるケースが多いと思います。当社の場合も、モノクロ1枚5円、カラー1枚30円というような課金でした。契約当時は、これでもかなり「勉強してもらった」のですが、現在では普通に見積もりを取っても同じ程度の金額です。交渉次第では、カラー1枚20円程度には下がるのではないでしょうか。法律事務所は書類のプリントアウトやFAXの受信で複合機を利用することが多い職場ですから、見直しによる経費節減効果はかなり高いといえます。
さらに節減しようとするのであれば、A4専用のレーザープリンタを別に購入するという方法もあります。印刷される書類の大半はA4版ですから、これを1枚単価の安いレーザープリンタに任せてしまえば、さらにコストが下がります。A4専用のレーザープリンタであれば、値段もかなり安くなっていますから、印刷枚数が多ければ初期費用の回収も容易です。
このほかにも、IP電話の導入や携帯電話の料金プランの変更などによって、通信費が大幅に削減できるケースがあります。セールスが多い分野なので、かえって真剣に考えにくくなってしまっていますが、一度検討してみるのもよいと思います。
そして最後が家賃。こちらも10年前に比べると、周辺の賃料が大幅に下がっているケースが多いと思います。簡単にはいかないと思いますが、経費の中でも大きな比重を占めている項目ですから、交渉する価値はあるのではないでしょうか。
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