投稿日:2011年7月21日 16:16 カテゴリ:その他
今回は、Twitter上で盛り上がった話題をもう少し掘り下げてみたいと思います。
事の発端は、ある先生が書かれた「今の調子で弁護士が増えていったら、そう遠くない未来に若手が過半数を握って弁護士会の中枢が若手だらけにな」るというつぶやきでした。手元にあった「弁護士白書2010年度版」で確認すると、50期(1998年4月修習終了)以降で過半数、38期(1986年4月修習終了)以降で3分の2を占めていることがわかりました(Twitter上では、「2000年4月以降の登録者で過半数」と書きましたが、修習期を基準にすると上記のようになります)。下のグラフは修習終了年で5年刻みにしたものです。
現在では、63期まで修習を終えていますから、このラインはもう少し下に下がり、44期前後で3分の2を占めることになりそうです。
役員人事は基本的に修習期を基準とした順送りでしょうから、若手の人口が増えたからといって、直ちに弁護士会の中枢が若手に変わるわけではないでしょう。しかし、総会等での議決権は「1人1票」ですから、若手にとって不利益な執行部提出議案が否決される可能性は現実のものとなりつつあるように思えます(実際には、若手を組織する人が必要でしょうが)。
弁護士間の競争が激化する一方で、「弁護士会は会費を取るだけで、弁護士の業務拡大のために何もしていない」という批判もあるようですし(弁護士会ごとの会費・負担金額についてはこちら(PDF))、今後、若手弁護士が何を考え、どう動くのか注目したいと思います。
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