投稿日:2009年8月26日 15:50 カテゴリ:Webマーケティング
前回、ドメイン名の基礎的な話をしましたが、今回は具体的に法律事務所でどのようなドメイン名を取得すべきかについて考えてみたいと思います。
まず最初に、他の法律事務所がどのようなドメイン名を付けているか、おさらいしてみたいと思います。日本の10大事務所(所属弁護士数)のドメイン名、取得年を一覧にすると以下のようになります。
事務所名 | ドメイン名 | 取得年月 |
---|---|---|
西村あさひ法律事務所 | jurists.co.jp | 1997/2 |
長島・大野・常松法律事務所 | noandt.com | 1999/8 |
森・濱田松本法律事務所 | mhmjapan.com | 2002/6 |
アンダーソン・毛利・友常法律事務所 | andersonmoritomotsune.com | 2004/7 |
TMI総合法律事務所 | tmi.gr.jp | 1998/12 |
東京青山・青木・狛法律事務所ベーカー・アンド・マッケンジー外国法事務弁護士事務所外国法共同事業 | taalo-bakernet.com | 2002/8 |
シティユーワ法律事務所 | city-yuwa.com | 2002/12 |
渥美総合法律事務所・外国法共同事業 | apap.gr.jp | 2003/6 |
坂井・三村・相澤法律事務所 | bingham.com | 1995/5 |
弁護士法人大江橋法律事務所 | ohebashi.com | 2001/11 |
これを見ると、大規模事務所は早くからドメイン名を取得し、インターネットを活用していたことがうかがえます。特に、西村あさひ法律事務所や米国のビンガム・マカッチェン法律事務所と提携している(ドメイン名も共通)坂井・三村・相澤法律事務所は、特に早いといえます。
これらの大型事務所がドメイン名を取得した2000年代前半までは、競争も少なく、希望のドメイン名を取得できたのですが、現在ではなかなか難しい状況です。前回は、「or.jp」「gr.jp」「pro」で終わるドメイン名を取得することをおすすめしましたが、「com」や汎用jpドメイン名(paralegal-web.jp のように、co や or が付かず、jp で終わるドメイン名)で事務所のドメイン名を取りたいという方もいらっしゃると思います。
「com」や汎用jpドメイン名の場合、「佐藤法律事務所」だからといって、「sato.com」や「sato.jp」は取得できません。一般に、ドメイン名を長くすれば、重複を避けられますので、できるだけわかりやすい形でドメイン名を長くできないか考えます。
まず考えられるのは、「-law」「-lo」などを付ける方法です。実際、このようなドメイン名を付けている法律事務所は多くあります。「lo」は law office の略だと思うのですが、一般の人に何の略かわかりにくいことを考えると、「-law」のほうがよいと思います。派生パターンとしては、「-bengoshi」「-houritsu」などもよいかもしれません。長いですが、ローマ字入力に慣れている人であれば、入力も苦にはなりませんし、わかりやすいと思います。
もうひとつの方法としては、略称を使う方法があります。共同事務所で連名の事務所名を付けているところであれば、それぞれの頭文字を取ってドメイン名を付けるというものです。上の表でいうと、長島・大野・常松法律事務所や森・濱田松本法律事務所がその例です。こちらも、重複しにくいドメイン名を作ることができます。
以前はホームページへのアクセスの際に、アドレス欄に直接入力することが結構ありました。ですから、入力の手間を考えて、できるだけ短いドメイン名を付けることがよいといわれてきたのです。
しかし、現在では検索エンジンを利用して事務所名で検索する人が多いことを考えると、ドメイン名の長さはあまり気にしなくてもよいのかもしれません。長くても、覚えやすかったり、入力しやすいドメイン名のほうが、使いやすい場合もあるからです(あまり長すぎると、名刺などへの記載が難しくなるかもしれませんが)。
最後に、やめておいたほうがよいドメイン名について。自戒を込めて、日本語ドメインのドメイン名はやめたほうがよいと思います。このブログの掲載サイトは「法律事務所求人.jp」ですが、他の人からリンクを張ってもらうにも、インターネット上の各種サービスを利用するにも困難を伴います。日本語ドメインに対応していないソフトやシステムがあるからです。
次回は再び Twitter について触れてみたいと思います。
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