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訪問

訪問し、事務所の紹介を行うとともに、その企業における現在または将来の法的課題のヒアリングを行う。ヒアリングを行うことで、相手のニーズを明確にすることができ、次回訪問時に相手のニーズに即した提案を行うことができる。

トーク例

御社ではこれまでに法的トラブルに遭遇したことはありませんか?(ない、または思いつかない)例えば、売掛金の回収ができなかったことや、取引先が倒産したというようなことはありませんでしたか?あるいは、契約書の内容が不公平で、相手方に言いたいことも言えなかった経験はありませんか?
(このような質問を積み重ねることで、その企業の法的課題を明らかにしていく。多くの場合、企業側は「そのような問題は弁護士をわざわざ使うまでもない」と考えているため、些細なことでも拾い上げていくことが重要)
なるほど。これまでそういったトラブルが起きたときにはどのように対処されてきたのですか?(自社内で対応、他の専門家に相談)その際に弁護士を利用することは考えなかったのですか?どうして弁護士を利用しなかったのでしょうか?
(顧問契約を獲得するにあたって競合関係にあるものを確認する。何を基準に弁護士以外を選択したのか、その判断基準を明らかにすることも重要。)
(判断基準)の点がクリアできれば、弁護士を利用しようと思いますか?

トーク構成

1 事務所紹介

事務所案内などを示しながら、事務所の概要・理念・取扱分野・実績(顧問先の概要・利用者の声など)について説明する

2 法的トラブルの有無についてのヒアリング

  1. 取引先と契約を締結したいが、契約書の作り方がわからずに困った
  2. 相手方から契約書案を受け取ったが、どこを見ればよいかわからず、不利な条項をのんでしまった
  3. 問題社員に対してどのような対処をすればよいのかわからない
  4. 支払期日を過ぎても売掛金が支払われない

などいくつか例を挙げて、法的問題で困ったことがなかったかをヒアリングする。「法的問題」といわれても、何が法的問題なのかさえもわかっていない(気づいていない)場合も多々あるため、できるだけ具体的な例を挙げることがポイントである。

3 法的トラブルへの対応についてヒアリング

2で挙がった法的トラブルについて、これまでどのように対応してきたかについてヒアリングする。社内で解決した場合は、解決までにかかった手間について、社外の人に相談して解決した場合は、どのような人に相談したのか(税理士、社労士、司法書士など)、その結果に満足しているかなどについてヒアリングする。現状に何らかの不安があることを相手に意識させられれば、ニーズを喚起できていることになる。
対応方法については、専門家の目から見れば問題もあるだろうが、頭ごなしに否定するのではなく、理解を示しながら、よりよい方法が提案できることを示唆するのがよい。

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