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  4. テーマ3:高齢者をめぐる案件獲得の手法 | 成年後見人と財産管理

成年後見人と財産管理

1. 成年後見人の現状

  • 成年後見制度の利用は年々増加している。
  • 成年後見人の申し立て件数は2000年の約5,000人から2008年の約22,000人に増加している。
  • 成年後見人の3分の2は、被後見人の親族であるが、専門家では、司法書士が13.1%と先行している(弁護士は9.1%)。
    →司法書士は「成年後見センター・リーガルサポート」、社会福祉士は「権利擁護センターぱあとなあ」を持ち成年後見に積極的に取り組んでいる。
    →弁護士ももっと行っていくべき。案件は小さいが数は確実に増えていく。フットワークよく対応するべき。
  • 任意後見人の報酬は任意後見契約で定められるが、月額3~5万円が一般的。業務の負担に比べると報酬は少ないといえる。
    →富裕層にターゲットを絞れば報酬増につなげられないか?

2. 認知症患者の財産管理

認知症患者の財産管理が介護の現場で問題となってきている。

○認知症

後天的な脳の器質的障害により、いったん正常に発達した知能が低下した状態をいう。
認知症患者は今後も増加が予想され、2050年には全人口の3.5%以上が認知症患者になると予想されている。

<資料2>

厚生省「老人保健福祉計画策定に当たっての痴呆老人の把握方法等について」における「痴呆性高齢者の年齢階層別出現率」と、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)」から推計

3. 案件獲得方法

(1) セミナーの開催

病院、保健師、ケアマネージャーを対象としたセミナーを開催し、連携できる相手を探す。

  • テーマ例
    「認知症患者の財産管理」「成年後見人とは&遺言入門」

(2) 証券会社の資産運用部主催のセミナーで講師を行う

将来に不安を抱えた富裕な高齢者が多く参加しており、彼らをターゲットとする。セミナー後の名刺交換等を通じて知名度を上げる。証券会社への企画の売り込みも必要。

(3) 芦屋など高級住宅地にDMなどを配布する

費用対効果を考える必要があるが、折り込みチラシや配達地域指定郵便物(*)などを利用し、高級住宅地に絞ってアプローチを行う。
→後見人制度目的のみのDMだと印象が良くないので他の案件も掲載して「主要取扱分野は高齢者問題です。なにかお困りではありませんか?」とアピールする。

*配達地域指定郵便物

長さ34㎝以内、幅25㎝以内、重量100g以内で形状、重量および取扱が同一のものに限る。重量によって価格が異なる。(25gまで27円、50グラムまで40円、100gまで、53円)

(4) 税理士等の関連士業との連携

企業経営者や資産家であれば、税理士との結び付きが強い。税理士(相続税)、司法書士(相続登記)などと連携し、財産管理から相続まで高齢者が抱える問題をワンストップで解決できるように、連携をすすめる。